ワークシートは、先生が配るものなのか?

学校には、あまり疑われることのない「当たり前」がたくさんある。
例えば、授業で使うワークシートやプリント。先生が必要な枚数を準備し、一人ひとりの机に配る。子どもたちは、それを受け取って学習を始める。
ごく自然な光景だと思う。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみたい。
ワークシートは、必ず先生が配らなければならないのだろうか。
例えば、これまで先生が配っていたワークシートを、子どもたちが先生のところまで取りに来る形に変えてみる。
授業の始めに「今日はこのプリントを使います。必要な人は取りに来てください」と伝える。最初は戸惑う子もいるかもしれない。そんなときは声をかけたり、一緒に取りに行ったりすればいい。慣れてくれば、自分で必要なものを取りに来ることが自然になっていく。
たったそれだけの変更だ。
もちろん、プリントを取りに来るようにしたからといって、それだけで主体性が育つわけではない。取りに来ることが難しい子には、その子に合った方法を考える必要もある。
大切なのは、これまで先生がすべて担っていた行動の一部を、子ども自身が担えるようにすることだ。
先生が配る。子どもは受け取る。
その関係を少し変えてみる。子どもが必要なものに気づき、自分で動く機会をつくってみる。
考えてみれば、私たち大人は、親切心や効率を優先するあまり、子どもが自分で動く機会まで先回りして用意してしまっていることがあるのかもしれない。
もちろん、すべてを子どもに任せればいいという話ではない。教師が責任を持つべきことは、教師が担う。その上で、子どもたちに任せられることはないだろうかと考えてみる。
ワークシートを配ることだけではない。授業の準備、教材の受け取り、片付け、教室の整理整頓。日常の中には、少し見方を変えるだけで、子どもたちが自分で動ける場面がまだまだある。
主体性を育てるために、何か特別な活動を増やす必要はないのかもしれない。
まずは、今まで当たり前だと思っていたことを、一つだけ変えてみる。
先生がやるのが当たり前だったことを、子どもたちが自分でやるのが当たり前になったら、教室の景色はどう変わるだろう。
明日、あなたの教室で変えられそうな「当たり前」は何だろうか。

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