文科省で学習指導要領を作成している方々に、もし一つだけお願いできることがあるなら、「主体的・対話的で深い学び」の説明より先に、「なぜ座席配置を変える必要があるのか」を載せてほしいと思います。
下の絵を見てください。

学校教育は、この100年間で多くのものを変えてきました。教材も変わりました。指導法も変わりました。評価方法も変わりました。ICTも入りました。探究や協働学習という言葉も広がりました。
しかし、教室を見渡したとき、ほとんど変わっていないものがあります。それが座席配置です。
今でも多くの教室では、一斉前向きが基本です。もちろん、それは効率的です。一斉指導がしやすく、管理もしやすい。限られた時間で多くの子どもたちに同じ情報を届けるには合理的な配置です。
ただ、その配置は単なる机の並べ方ではありません。子どもたちは毎日その空間の中で、「学びとは何か」を無意識に学んでいます。
前を向いて話を聞く。発言は教師に指名されてから。困ってもまずは自分で考える。必要な時だけ周りと話す。
こうした文化は、実は教材ではなく、空間そのものによって支えられています。
だから私は、「主体的・対話的で深い学び」を本気で実装するなら、まず変えるべきは内容よりも環境ではないかと思うのです。
どれだけ学習指導要領に主体性や協働性の重要性が書かれていても、子どもたちが毎日過ごす教室の構造が100年前とほとんど変わっていなければ、そのメッセージは十分に伝わりません。
学びのOSを変えたいなら、まず教室のOSを変える。次期学習指導要領では、そのことをもっと正面から語ってほしいと思っています。

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