「魚を与えるな」シリーズ
今年度、特別支援学級で行う外国語活動に関わることになった。
これまでの授業は、ALTや教師が中心となり、「次はこれをやるよ」と進行しながら進める、いわゆる教師主導型のスタイルだった。もちろん、それにも良さはある。
ただ、自分自身、久しぶりに外国語活動に関わる中で、昔受けた研修を思い出していた。その研修で強く印象に残ったのは、「教師が英語を完璧に話せなくても、外国語活動は成立する」という考え方だった。
映像や音楽、歌、チャンツ、絵本などを活用することで、“教え込む授業”ではなく、“英語に楽しく触れる活動”を作ることができる。そして何より大切なのは、「子どもを中心に置くこと」だと学んだ。
だから今回、自分は「教師が回す授業」ではなく、「子どもが動かす授業」を少しずつ作ってみたいと思った。
授業は輪になって始める。代表の子が「Let’s start English!」と言い、周りが反応する。続く「Hello Time」では、子どもたち同士で簡単な英語のやり取りを行う。教師が全部進めるのではなく、“子どもが場を開く”ことを大切にしたいと思っている。
その後も、歌やチャンツ、簡単な英語表現を身体を使って楽しむ時間、絵本や映像に触れる時間などを取り入れている。
特徴的なのは、それぞれの活動に「役割」を作っていることである。進行役、あいさつ役、活動を紹介する役など、子どもたちが少しずつ担当する。教師は全部を指示する人ではなく、“支える側”として関わる。
また、活動の見通しを持ちやすくするため、黒板にはその日の流れを視覚的に示している。「今は何をしているのか」「次は何をするのか」が分かることで、安心して参加しやすくなるからである。
もちろん、最初から全員がうまく参加できるわけではない。輪の外から見ている子もいるし、活動から離れる場面もある。
でも、自分は無理に参加させようとは思っていない。
まずは、「楽しそうだな」と感じられる空気を作ること。輪の中で楽しんでいる子どもたちの姿を見て、「ちょっとやってみようかな」と思える環境を作りたい。そして、周りの子どもたちから自然に、「一緒にやろう」という声が出るような空気を育てていきたいと思っている。
これは、まさに自分が最近考えている、「魚を与えるな」という話にもつながっている。
教師が全部進める。教師が全部説明する。教師が全部答える。それでは、子どもたちは受け身になりやすい。
だからこそ、自分たちで進める場面を少しずつ増やしていく。
急にはできない。でも、役割を持ち、仲間と一緒に場を作る経験は、きっと子どもたちの力になっていく。
まずは、教師が主役を降りること。そこから、本当の意味での主体的な学びが始まるのではないか。
そう感じている。

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