FC今治が生んだ、地元のおばちゃんの声

昔、この街では「スポーツといえば野球」でした。
でも気がつけば、週末になると青いユニフォームを着た人たちがスタジアムに向かって歩いていく。
今治は、いつの間にかサッカーの街になっていました。

私も気づけば、その流れの中にいました。
週末の楽しみが増えたんです。 今はオフシーズンで寂しいくらい。

初めて試合を観に行ったのは、無料の招待券をいただいたときでした。
「何が始まるの?」「サッカーってどんなもん?」という感覚で行ってみたら、
そこには、知らない人同士が声をかけ合って笑っている世界がありました。
嫌な感じなんて、ひとつもありませんでした。

それから、応援の輪がどんどん広がりました。
いつしかアウェーまで行くようになり、
北海道まで遠征したとき、娘夫婦と孫は連れて行ってもらえたけど、
私は置いていかれてしまったんです。でも悔しいから次は行くと決めました。

アウェーでは、全く知らない人とすぐ仲良くなれるんですよ。
ボールが孫に当たっても泣かずに笑っている。
その姿を見たら、「また連れてきたい」と思いました。

街が変わった。経済も、誇りも。

スタジアムができてから、街全体が明るくなりました。
それが一番嬉しいことです。

かつて「今治と言えばタオル」と言っていた私たちが、
今では胸を張って言えるようになりました。

「私たちの街には、FC今治があるんよ」

若い人が戻ってきている気がします。
大島などの地域からも観戦に来る人が増えました。
おじいちゃんおばあちゃんはポンポン隊として活動するようにもなりました。
子どもからお年寄りまで、一緒に楽しめる場所が本当にできたんです。

スタジアムがある暮らしの豊かさ

里山スタジアムができてから、
私は毎日の散歩コースにスタジアムを選ぶようになりました。
ドッグランに通うのが日課で、試合の日には人でいっぱいになります。
カフェも賑わい、平日でも誰かがいる。
人が集まる場所は、それだけで幸せな空気になります。

選手や岡田会長との距離感

試合後には、選手が子どもたちとハイタッチしてくれていました。
顔が見えて、声が届く。
その距離感が、ファンを家族のようにしていきました。

学び、成長し、人生の一部に

最初はルールもわからなくて「オフサイドって何?」と思っていました。
それが今では声をあげています。

「出た!オフサイド!」

サッカーを通して、応援を通して、
私も成長しているんだと感じます。

生きがいと誇りとして

応援仲間が増えすぎて、もう誰が誰だかわからなくなるほどです。
でもその忙しさが嬉しい。
この街に生きがいが生まれました。

スタジアムができて、街には「楽しみ」が増えました。
そしてその楽しみが、人をつなげ、心を豊かにしてくれました。

スポーツは、ただ勝ち負けを見るものじゃない。
街をつくり、人を笑顔にし、人生を変える力を持っている。

FC今治は、それを私たちに証明してくれました。

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