禍福は糾える縄の如し①〜静かに、力をためる時間〜

年の始まりに、ふと目にした言葉があった。

「禍福は糾える縄の如し」

この一節だけが、しばらく頭から離れなかった。

思うように進まない時間が続くと、人はつい、自分を疑ってしまう。
間違えたのではないか。
あのとき、別の選択があったのではないか。

眠れない夜に、そんな問いが何度も浮かぶこともある。

けれど、立ち止まっているように見える時間も、何もしていないわけではない。
表に出ないところで、次に備える時間なのだと思えるようになった。

焦らず、騒がず、ただ自分を整える。
呼ばれるかどうかは分からない。
それでも、動ける準備だけはしておく。

不思議なもので、そう考えられた瞬間から、少し肩の力が抜けた。

今の姿勢や沈黙を、誰かが評価しているかどうかは分からない。
ただ、どこかで見ている人はいる。
そう信じられるようになった。

禍福は糾える縄の如し

この時間が何につながるのかは、まだ分からない。

それでも、一つの言葉に支えられ、今日を前向きに生き直せた人間が、ここにいる。

だから今日も、静かに、力をためていく。

コメント

タイトルとURLをコピーしました