記名制投票 制度運用ルール例

(試合出場・役割決定のための仕組み)
① 制度の目的を最初に明確にする(最重要)

この投票は「序列を決める」ためではない。
目的は以下の3点であることを、必ず事前に共有します。
• 選手自身が「何を評価しているか」を言語化すること
• 試合出場を「チーム全体で考える文化」をつくること
• 納得感・責任感・成長意欲を高めること

⭐︎投票結果=即決定ではないことを明言します。

② 投票の前提ルール
• 記名制で行う
• 投票は「個人評価」ではなく「この試合で出てほしい選手」
• 人数は試合出場予定人数+数名の余白を持たせる
• コーチは投票前に条件・基準を明示する

例)
• 練習参加状況
• チームへの関わり
• 役割理解
• 試合展開に必要な要素 など

③ 投票用紙の基本フォーマット(例)

必須記入項目
1. 自分の名前(必須)
2. 出てほしい選手の名前(複数可/枠内)
3. それぞれの理由(具体的に)

補足ルール
• 自己推薦(自分に◯)を認める
• 「仲が良いから」「なんとなく」は不可
• 行動・姿勢・努力・役割など事実ベースで書く

④ 投票時の約束(心理的安全性の担保)
• 投票内容はチーム内で公開しない
• 投票用紙はコーチのみが確認
• 誰かを責める材料には絶対に使わない
• 結果について個別に問い詰める行為は禁止

⭐︎記名制=さらし合いではない、という認識を統一します。

⑤ コーチの役割(最重要)

コーチは次の点を必ず読み取ります。
• 投票数そのものより「理由の質」
• 同じ選手に集まる評価の共通点
• 評価されていない選手の努力や変化
• チーム内の固定観念・カーストの兆し

そして、
投票結果を“そのまま採用”しない勇気も必要です。

最終決定はあくまでコーチの責任で行います。

⑥ 選手へのフィードバックの仕方

全体への共有は「結果」ではなく「視点」。

例:
• 「〇〇を評価する声が多かった」
• 「チームとして、ここを大事にしていると分かった」
• 「次はここを伸ばしていこう」

⭐︎個人名や投票数の公開はしません。

⑦ 投票後の振り返り(次につなげる)
• 出場した選手は「なぜ選ばれたか」を考える
• 出場できなかった選手は
 「次に評価されるために何を積み上げるか」を明確にする

可能であれば、
• 自分の投票理由を振り返る
• 実際の試合と投票内容を照らし合わせる

⑧ 実施頻度の目安
• 重要な公式戦の前のみ
• 月1回程度まで
• 常時は行わない(重みを保つため)

⑨ 保護者への説明用一文(例)

この投票は順位付けや人気投票ではありません。
子どもたちが「なぜこの選手が必要なのか」を言葉にし、
試合やチームを自分ごととして考える力を育てるための取り組みです。
最終判断はコーチが責任を持って行います。

⑩ うまくいっているサイン
• 投票理由が具体的になる
• 自己推薦が増える
• 練習への取り組みが変わる
• 出場できない選手の表情が崩れにくくなる
• 応援・声かけが自然に増える

最後に

この制度は
「信頼」「言語化」「責任」
が育たないと成立しません。

逆に言えば、
それらを育てる覚悟があるチームには、
非常に大きな成長をもたらします。

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