気づけば
誰かの足音を気にして
歩いていた
けれど
ある日 風の音が
心の奥に届いた
「もう 大丈夫だよ」
その声に
そっと頷き
一歩を踏み出した
誰の後ろでもなく
誰の前でもなく
ただ 自分の歩幅で
焦らず
比べず
誤魔化さず
誠実に働き
言葉を丁寧に選び
人の温かさを信じながら
評価よりも
誇りを
結果よりも
納得を
空を見上げると
どこまでも広い
誰の傘もいらない
誰の影も もういらない
風が頬を撫でる
それでいい
それがいい
僕は
僕のままで
歩いていく
静かに
まっすぐに
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