6月クライシス②
6月。気温と湿度が高まり、教室に独特の“重さ”が出てくる頃です。子どもたちの集中力も落ち着きも揺れやすくなり、先生方も少しずつ疲れを感じる時期です。
そんなときこそ、「大きく変える」のではなく、「小さく整える」ことで、教室の空気を立て直すことができます。
2分前に終える勇気
授業があと数分残っていると、「もう一つやっておきたい」と思うこともあるかもしれません。
でも、あえて2分前に授業を終えてみる。そして、こう伝えてみるのです。
「今日はよく頑張ったから、ちょっと早く終われそうだね。」
その2分間で、子どもたちに机と椅子を丁寧に整える時間をつくります。そして、落ち着いた空気の中で「起立・礼」。
それだけで、教室に静かなけじめと区切りが生まれます。
「場・時・礼」をもう一度
私たちが大切にしてきた基本があります。
- 場を清める(教室の環境を整える)
- 時を守る(時間にゆとりを持つ)
- 礼を正す(姿勢と気持ちを整える)
この三つを、授業の始まりと終わりに少し丁寧に意識することで、子どもたちも、私たち自身も落ち着きを取り戻していきます。
「三瞬(さんしゅん)」で空気を変える
さらに、日々の中で取り入れたい“静かな時間”があります。三つの静かな瞬間、「三瞬」です。
- 朝・帰りの会の始まる前に、数秒間の静けさを。
- 教師が話し始める前に、一拍の間(ま)を。
- 「いただきます」「ごちそうさま」の前に、感謝の静けさを。
この三つの“静”が、子どもたちの内側を整える手助けになります。
今日から、今からできること
「最近、子どもたちの様子が落ち着かない」「空気がザワザワしている」――そんなときこそ、特別なことをする必要はありません。
授業の終わりを2分早める。椅子と机を整える。丁寧な「起立・礼」を交わす。
それだけで、教室の空気が整っていくのを感じられるはずです。
今日から、今から、できること。少しの工夫で、先生自身の気持ちもきっと楽になります。
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