親の思い

【映っていない、けれど、見ている】

学校のホームページやクラブチームのSNS。

今日も更新されているかなと、そっと開く画面の向こうに、
小さな期待が宿る時間があります。

あ、載ってる。今日はうちの子が映ってる。
その一瞬の画像や文章に、心がふっとあたたかくなる。
そんな日もあります。

けれど、たいていは──
あー、今日も載ってないなあ。写ってないなあ。
と、画面を閉じる保護者もいるのです。

親は我が子を見たいのです。
どんなふうに頑張っているか、
うまくいっても、そうでなくても、
その中に、たしかにその子がいるという証を、
ただ、見たいのです。

もちろん、全体を載せることが大切なのは理解しています。
公平に、活動の様子を伝えることも、大事です。

でも、ほんの少し。
その子がそこに「いる」という証を、
その子の背中が、横顔が、名前が、言葉が、
時々でいいから、映っていると──
保護者は、安心するのです。

応援する気持ちが、もっと深く、あたたかくなります。
協力する気持ちが、自然に育ちます。
仲間のことも、チームのことも、少しずつ好きになっていきます。

子どもたちは、きっと一人ひとりが主役です。
でも、画面の中で光が当たるのは、ほんの一部。
だからこそ、少しだけ、その光を分け合える工夫を。

誰かが気づいてくれることを、誰かが想ってくれていることを、
画面越しに感じられたなら、
その「場」は、もっと豊かになる気がするのです。

子どもたちのそばに、いつも親がいて、
親のそばに、いつもそのクラブや学校がありますように。

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