精神科医・樺沢紫苑さんは、「幸せは3つの脳内物質で決まる」と言います。
それが、セロトニン・オキシトシン・ドーパミン。
この3つは、学校生活の中でも本来なら自然に育まれるものです。
たとえば──
• 登校時:朝日を浴びて歩くことで、セロトニンが活性化し、心が安定する。
• 友だちとの会話:挨拶や雑談、何気ないやりとりの中で、オキシトシンが分泌され、安心感が生まれる。
• 授業中の達成感:わかった!できた!という体験が、ドーパミンを引き出す。
つまり、学校という場は、幸せホルモンを自然に生み出す仕組みを持っているのです。
ところが、現実の教室ではどうでしょう。
子どもたちは1年間に約1,000時間以上、前向き一斉の座席配置で過ごしています。
よく、できた、わかったを目指そうとしている研究紀要を見かけます。
その学校の座席配置を見て色々考えます。
一斉前向き座席配置の様子を見て…
セロトニン、オキシトシンを意識されてないなあと。
先生の方だけを向き、友だちと目が合わない環境では、セロトニンもオキシトシンもほとんど出ない。
つまり、脳科学的にも「幸せを感じにくい」構造になってしまっているのです。
一方で、コの字型やグループアイランド型の座席に変えるだけで、子ども同士の視線が交わり、会話が生まれ、笑顔が増えます。
これによって──
• セロトニン:光を感じる・姿勢が変わることで活性化
• オキシトシン:人とのつながりや共感で分泌
• ドーパミン:協働や発表の達成感で分泌
脳科学的にも、心理学的にも、「幸せな教室」への近道がここにあります。
つまり、「教室の構造を変える」というのは、
子どもたちの学び方だけでなく、感じ方・生き方を変える大きな一歩なのです。
座席を変えるだけで、子どもはもっと幸せになれる。
これは科学でも、教育でも、もう間違いのない事実です。

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