小さな道徳|わからないから教えてと言えた日

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ある朝の出来事

ある日の朝会。先生は全校児童の前に立って、こう言いました。

「ここに大きな数字があります。この数字を当ててみてください。」

でも、その数字は、すぐに当てられるようなものではありません。
それでも、ひとりの子が手を挙げました。勇気を出して、自分の考えをみんなの前で言ったのです。

そこから少しずつ、答えに近づいていきました。
ヒントが出され、友達と相談する時間が与えられました。

ある子は、隣の子に言いました。
「わからないから、教えて。」

そう言われた子は、答えを教えてあげました。
そして「ありがとう」「どういたしまして」と言葉を交わしました。

最後には、1,972,729という大きな数字を、みんなの力で当てることができたのです。

教室に戻っても

この朝会のあと、教室に戻った子どもたちの中に、こんな声がありました。

「さっきの話、なんかすごかったね。」
「わからないって言っていいんだって思った。」
「友達に教えてもらったら、なんかうれしかった。」

子どもたちへの問いかけ

  • あなたは、わからないとき、「わからないから教えて」と言えますか?
  • 誰かに「教えて」と言われたとき、どんなふうに答えたいですか?
  • 最初に手を挙げたあの子のように、勇気を出した経験はありますか?

先生のことば

人生には、教科書に載っていない「わからないこと」がたくさん出てきます。
でも、「わからないから教えて」と言える人は、成長していけます。
そして、それに「いいよ」「こうだよ」と応えてくれる人がいれば、もっと学びが深まります。

答えを出すことよりも、「助けを求めること」や「力を貸すこと」のほうが、実はずっと大切なのです。

今日の小さな道徳

わからないことは、わからないままで終わらせない。
「教えて」と言える勇気と、「いいよ」と応える優しさが、教室を変えていく。


この記事は、「小さな道徳」シリーズの一つです。日常の中にある小さな気づきや対話を通して、子どもたちと一緒に生き方を考えていくための教材・実践ヒントを発信しています。

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