そんな女のひとりごと 増位山

増位山さんが亡くなった。ショックだ。

そんな女のひとりごと

毎日のように、耳にしていた。
心がざわつく朝。静かに合掌するしかなかった。

昭和の香りをまとったあの歌声。
包み込むようなやさしさと、ほのかな哀愁。
演歌なのに、どこかジャズのような余韻もあって。
私は、あの歌声にどれだけ支えられてきたんだろう。

増位山太志郎さん。
大関として土俵に立ち、
歌手としてステージに立ち続けた。
ふたつの世界で人を魅了し続けた、まさに異才だった。

「そんな女のひとりごと」。
あの曲が流れると、時間が少しだけゆっくり流れるようで。
今日もまた、口ずさもうとしたその瞬間、
ニュースで訃報を知った。

もう新しい歌声が聞けないと思うと、
ぽっかりと胸に穴が開いたようで、
思わず立ち止まってしまった。

増位山さん、たくさんの歌をありがとう。
土俵の上も、ステージの上も、
あなたはいつも真っ直ぐで、あたたかかった。

心からご冥福をお祈りします。

合掌。

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