運動会前に「落ち着かない」——それは変化の兆しです

運動会が近づくと、
「子どもたちが落ち着かない」「授業に集中できない」と感じることがあります。
でも、それは自然なことです。

なぜなら、行事とは“非日常を学校に持ち込む活動”だからです。
日々の決まりきった流れをあえて壊し、いつもと違う時間・空間・人との関わりをつくる。
その“非日常”の中で、子どもたちは感情を揺らし、
協力したり衝突したりしながら、新しい自分に出会っていきます。

学習指導要領でも、体育的行事の目標として

「運動への喜びや仲間との連帯感を味わい、協力や責任感を育てる」
と示されています。
つまり、行事の目的は「静かにさせること」ではなく、
心が動く中で仲間と関わりながら変化していくことなのです。

練習後の全体講話では、

「うまくいかないこともあるけど、それは本気になってきた証拠。仲間と一緒に前に進もう。」
と前向きに声をかけてみてください。

そして教室に戻ったあとの授業前には、

「練習の後って、心が熱くてソワソワするね。でもその気持ちは“もっとよくしたい”っていう証拠。ここから次の時間を大事にできたら、それも成長だよ。」
と語りかけてみてください。

パンやうどん、納豆の発酵のように、変化の途中は落ち着かなくて当然。
教師が“非日常の揺れ”を「成長の兆し」と捉えられたとき、
運動会は“成果を出す行事”から“変化を生む行事”へと変わります。

⭐︎落ち着かない時間こそ、非日常の中で子どもが変わろうとしている証。教師の一言が、その揺れを成長に変える。

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