矛盾に気づかない教育界

これは学習指導要領の文言を読んでいるはずの教員の多くが気付いてない
気に留めていない?ことかもしれない。

「主体的・対話的で深い学び」という理念が掲げられているにもかかわらず、
実際の教室では、構造(座席配置・授業の流れ・教師の立ち位置)が、
その理念を阻むようにできていることが多いのです。

なぜ気づかないのか?

① 「学び方」よりも「教え方」に目が向いているから

教師は授業を「設計」する立場ですが、どうしても「自分がどう教えるか」に意識が集中しがちです。
「子どもがどう学ぶか」という視点に立たないと、
座席配置が学び方を規定しているという構造的問題に気づきにくいのです。

② 「一斉=秩序」「前向き=集中」という思い込み(デフォルトバイアス)

長年「前向き一斉」が“当たり前”として根付いてきました。
教師にとっても生徒にとっても、それが「安心」で「効率的」だからです。
つまり、秩序や管理のしやすさが優先され、
「学びの質」よりも「授業のコントロール」が目的化してしまう構造です。

③ 「対話=発表」だと思っているから

「対話的な学び」と言われても、
実際には「一人が発表し、他が聞く」スタイルで終わっている授業が多いです。
これでは、対話の本質(互いの考えを重ね、意味を創る)が起きません。
座席の配置がそのまま、学びの関係性を決めてしまうのです。

④ 「形を変えること」が怖いから

座席を変える=教室のルールを変えること。
教師にとっては「管理が難しくなる」「崩れるのでは」という不安が伴います。
だから、理念よりも安全策を選びがちです。

本当の意味で「主体的・対話的・深い学び」を実現するためには

座席配置は単なる「物理的な形」ではなく、
子どもたちの関係性・思考の流れ・教師の役割を変えるスイッチです。
• コの字型なら:顔が見える → 話が生まれる
• グループ型なら:相互支援が生まれる
• 教師の位置が変われば:主導から伴走へ

座席を変えることは、
「学びの構造そのものを変える最初の一歩」なのです。

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