広島の原爆ドーム、平和記念資料館。
「まずは足を運んでほしい。」
そう強く伝えたい。
教科書やテレビで「原爆」という言葉を何度も目にしてきたはずなのに、実際に目にする現実は想像をはるかに超えていた。
資料館に一歩踏み入れれば、そこには「事実」が静かに、しかし圧倒的な存在感をもって並んでいる。焼け焦げた衣服、溶けたガラス瓶、被爆者の証言…。
目を背けたくなる写真や展示もあるが、これが紛れもない現実だと突きつけられる。
最近の採択されたある教科書には、被爆前と後の広島の街を比較できる写真が掲載されるようになった。たった一瞬で日常が奪われる、その壮絶さが、見開き1ページの写真からも伝わってくる。
しかし、文字や写真だけでは伝えきれないことがある。
現地に行けない子どもたちでも、学びが「自分事」に変わる工夫が欲しい。
そうしたら取り組みは、日本だけでなく、世界中の教科書にも広がってほしい。
ウクライナ、パレスチナ、アフリカの紛争地帯…。
いまも世界のどこかで、罪のない人々が傷つき、命を落としている。
人類は、同じ過ちを繰り返している。
広島や長崎の悲劇は、過去の出来事ではない。
それは、いまこの瞬間にも続いている現実と地続きなのだ。
もし各国の子どもたちが、自分の国の歴史だけでなく、世界中の戦争の惨状をリアルに「体験」できる教科書を手にしたら、未来は変わるかもしれない。
人類は、戦争などやっている場合ではない。
地球規模で協力し合わなければならない課題が山積している。
気候変動、感染症、食糧問題…。
それなのに、同じ星に生きる仲間同士で傷つけ合ってどうするのか。
戦争を体験した世代は年々少なくなっている。
だからこそ、残された私たちには、事実を伝え続ける責任がある。
その第一歩は、自分自身が原爆ドームや資料館を訪れ、そこで受けた衝撃を胸に刻むことだ。
そして、教科書とテクノロジーを活用して、世界中の子どもたちと共有していく。
平和は、知ることから始まる。
まずは足を運び、そして語り継いでいこう。
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