教科の授業は1015時間――その時間で何を育てますか?
学校で子どもたちが過ごす「教科の時間」は、年間でおよそ1015時間。
この時間の使い方次第で、子どもたちの未来は大きく変わります。
この記事では、その1015時間で「学力」だけでなく「人間力」や「思いやりの心」をどう育てるかを掘り下げます。
教師、保護者、教育関係者にとっても必読の内容です。
目次
教科は年間1015時間もある
国語、算数、理科、社会、音楽、図工、体育――
学校で子どもたちが教科として過ごす時間は、年間およそ1015時間にも及びます。
この数字をどう受け止めますか?
1015時間「も」あると思うか。
1015時間「しか」ないと思うか。
確かなのは、この膨大な時間が子どもたちの学びの中心であり、教育の質を左右する最大の資源だということです。
教科の時間に何を育てるか
もし、この1015時間をすべて「知識の習得」だけに使ったら、子どもたちに何が残るでしょうか。
確かにテストで測れる「学力」は向上するかもしれませんが、それだけで十分でしょうか。
授業は単なる情報伝達ではなく、子どもの人間性を育てる場です。
どんな人に育ってほしいか、その姿を思い描きながら授業を設計することこそ、教育の本質です。
日常のやりとりにこそ学びがある
教科の授業の中で、こんなやりとりが日常になることを願います。
- どうしたの?
- どうしたいの?
- 私にできることある?
- 分からないから教えて。
- ありがとう。
- おかげさま。
- どういたしまして。
これらは単なる挨拶や礼儀ではなく、コミュニケーション能力や協働する力を育てる大切な種です。
教科を通して、子どもたちは「人と関わる力」を育み、その土台に感謝と思いやりが積み重なっていきます。
授業を通して人を育てる
もちろん、教科の学力も大切です。
しかし、それは目的ではなく人づくりのための手段です。
教科を通して育てたいのは――
- 人の気持ちに気づく力(共感力)
- 違いを認める力(多様性の受容)
- 支え合う力(協働性)
授業中にふと聞こえる「ありがとう」の一言は、学びが人間性に根づいている証拠です。
育てたいのは見えない学力
テストの点数では測れないけれど、社会で最も必要とされる力。
それが感謝と思いやりです。
見える学力(学習内容の理解やテストの点数)とともに、見えない学力(人間力、社会性、心の豊かさ)を育てる。
1015時間の教科の授業は、それを可能にします。
授業は、学力だけでなく社会で生き抜くための力を育てる場。
だからこそ、この時間を何に使うのかを、私たちはもっと真剣に考える必要があります。
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