齋藤孝 教育講演会②

教科書は「社会の願いの結晶」です。だからこそ、授業の第一歩は「すごい!」と驚きを共有することにあります。算数の三角形の内角の和や、国語の名文のリズム、理科の不思議な現象など、感動を起点にすることで学びは深く残ります。その感動を「習熟」へとつなげるのが教師の役割です。方法はシンプルで、授業をアウトプット中心にすること。ペアで交互に説明し合う、家庭で30秒スピーチをするなど、小さなアウトプットを繰り返せば、忘却は防げます。エビングハウスの忘却曲線も、アウトプットによる「再現」で克服できるのです。さらに数学や理科を「国語」として教える視点も効果的です。数理的な関係や法則を言葉で丁寧に説明させれば、理解は深まります。感動から入り、アウトプットで定着させる。これが授業を「忘れない学び」に変える秘訣です。

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