鼎談「それでいい。今の自分でOK!」 ~教員も子どもも自己肯定感を〜

佐藤
「今日は、私が最近読んだ本の中から、心に残った言葉を紹介したいと思います。」

> 『それでいい。今の自分でOK!』

「とてもシンプルですが、深い言葉だと思うんです。
教員として、そして子どもたちに向けても、とても大切なメッセージだと思いませんか?」

若手の思い:「自分を追い込みすぎてしまう」

田中(若手)
「正直、この言葉を聞いてホッとしました…。
3年目でまだまだ未熟だと感じていて、『もっと頑張らないと』『ちゃんとやらなきゃ』と、自分を追い込むことが多いんです。」

佐藤
「わかりますよ。若い先生ほど、子どもたちのためにと頑張りすぎてしまいますよね。」

田中
「はい…。そして、つい“できていない自分=ダメな自分”と思ってしまうんです。」

ベテランの気づき:「完璧じゃなくてもいい」

山本(ベテラン)
「私も若い頃は同じでした。でも、長く教師をしていると気づくんです。
“完璧にならなくてもいい”ってことに。」

田中
「えっ、山本先生でもそう感じることがあるんですか?」

山本
「もちろん。失敗も山ほどしてきましたよ。
でも、子どもが先生に求めているのは“完璧さ”じゃなくて“誠実さ”なんです。
だから、『今の自分でOK』と自分を認めることが、結果的に子どもにも安心感を与えるんです。」

養護教諭の解説:「まずは自分を認めることから」

佐藤
「お二人の話を聞いていて思うのは、教員がまず自分を認めることが、子どもたちに自己肯定感を育む土台になるということです。」

「『それでいい』は“今のままで何もしなくていい”という意味ではありません。
“今の自分を認め、そのうえで次の一歩を踏み出す”という意味なんです。」

「もし先生が毎日『自分はダメだ』と思っていたら、
子どもたちにも“君は君でいいんだよ”とは言えないですよね。」

子どもたちにも伝えたいメッセージ

田中
「たしかに…。子どもたちも、失敗したり注意されたりすると、
『自分はダメだ』って思い込んでしまう子が多い気がします。」

山本
「そうだね。特に最近は、頑張り屋の子ほど自分を追い込んでしまう。」

佐藤
「だからこそ、この言葉を子どもたちにも届けたいんです。
日記や連絡帳のコメント、授業のちょっとした声かけで、こう伝えてみてください。」

> 『今日のあなたで大丈夫だよ。明日もきっと大丈夫。』
> 『そのままのあなたを先生は応援しているよ。』

「こうした言葉をもらうだけで、子どもたちは安心して次の挑戦ができるんです。」

実践アイデア:「小さな“OK”を見つけよう」

佐藤
「先生方自身も、そして子どもたちにも取り組んでほしいことがあります。
それは、“1日の終わりに小さなOKを見つけること”です。」

田中
「例えば、子どもなら『今日は友達にあいさつできた』とかでもいいんですか?」

佐藤
「もちろん!むしろそのくらい小さなことでいいんです。
教師なら『子どもの話を最後まで聴けた』『笑顔で帰りの会を終えられた』などですね。」

山本
「自分のOKを積み重ねると、自己肯定感が少しずつ高まっていくんだね。」

まとめ:「教員から子どもへ広げていく」

佐藤
「最後に、もう一度この言葉をかみしめましょう。」

> 『それでいい。今の自分でOK!』

「先生自身が自分を認めることで、子どもたちにも安心を届けられます。
そして、子どもたちが“自分はこのままで大丈夫なんだ”と思えると、挑戦する力が育ちます。」

田中
「まずは自分を認めて、子どもにもその言葉を返していきたいです。」

山本
「そうだね。先生も子どもも、笑顔でいられる学校をつくっていこう。」

佐藤
「ぜひ、日記や声かけを通して、子どもたちに“今の君でいい”というメッセージを伝えてあげてください。」

職員へのメッセージ
教員が自分を認めることは、子どもを認めることにつながります。
日記や連絡帳のコメントは、子どもたちの心を支える大きな力になります。
一人ひとりが「それでいい」「君は君でいいんだよ」というメッセージを受け取り、
自分らしく輝ける教室を目指して

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