目次
導入の問い
授業のはじまりに、黒板に問いを書きます。
「あなたは、今、もがいていることはありますか?」
反応が薄ければ、教師が先にこう語ってもよいでしょう。
「先生も実はね、〇〇でちょっともがいてるんだ」
歌詞の紹介
『明日への手紙』(手嶌葵)の一節を紹介します。
明日を描こうともがいていた
光も痛みも抱きしめて
話し合いと語り
子どもたちに、ペアやグループで問いかけてみましょう。
- 「“もがいている”って、どんなことだろう?」
- 「この歌の人は、どうしてそれでも“光”を抱きしめているのかな?」
教師の語りの例も添えます。
サッカー部の男子がいた。試合に出られなくて、毎日悔し泣きしていた。
でもある日、彼はベンチで誰よりも大きな声で応援していた。
彼が泣いてもがいていた時間は、“無駄”だったのか?
それとも…。
小さな道徳の問い
授業の終盤、静かに問いかけてみましょう。
「自分の“もがき”が、誰かの“光”になることはあるだろうか?」
子どもたちの言葉を拾って、価値づけていきます。
- 「泣いてる友達を見て、自分も本気になったことある」
- 「がんばってる人って、かっこ悪くない」
- 「私も、だれかの光になれてるかな…?」
教師のまとめ
最後に、教師がしめくくります。
今日、気づいたことがある。
それは――もがくことは、前に進んでいる証拠だということ。もがいているとき、わたしたちはたいてい、自分だけが遅れているように感じる。
でもきっと、その隣でも、前でも、後ろでも――
誰かが同じようにもがいてる。そんな“手紙”が、今日の歌にはこめられていた気がしたよ。
📝 この授業のねらい
- 道徳的価値:「希望と勇気」「誠実」「自己との対話」
- ねらい:苦しさや弱さを共有する文化を育む
- 教師の立場:教えるのではなく“ともに考える”
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