学び続ける教師でありたい

学校の本棚、気づくと本が入れ替わっていることはありませんか。実は、そこには「学び続ける姿勢」を広げたいという想いが込められています。

今回は、若手の先生と教務の対話を通して、本と学びにまつわるお話を紹介します。

本棚の入れ替えに込めたメッセージ

教務が本棚を2か月ごとに入れ替えるのは、ただの模様替えではありません。
4月・5月は学級経営、6月・7月は「学び合い」、8月・9月は『学び合い』…。テーマごとに本を配置し、先生たちが自然に学びへと足を運べる仕掛けをしているのです。

「学び合い」と『学び合い』のちがい
• 「学び合い」…一般的に、子ども同士が教え合い・伝え合う活動。
• 『学び合い』…西川純先生が提唱した教育理論。「一人も見捨てない」を理念にした実践。
• 学び合う学び…学びそのものをテーマに、教師や子どもが協同で深めていく営み。

同じように見える言葉でも、背景にある哲学が異なります。表記を使い分けることで、誤解を防ぎ、議論を深めることができるのです。

語り合うことで価値が深まる読書

「この本、借りてもいいですか?」
その一言は、学びを広げたいという意思表示。教務は心の中でガッツポーズをしているそうです。

本は読むだけでは不十分。感想を語り合い、実践につなげてこそ価値が増します。
読む → 試す → 語る → また読む。
このサイクルが教師を「学び続ける存在」にしてくれるのです。

不易と流行 ― 変わるものと変わらないもの

教育をめぐる環境は、ICTや生成AIの登場など、急速に変化しています。
けれども、変えてはいけないものもある。教務はその拠り所を「憲法・教育基本法・学校教育法」と語ります。

「不易」と「流行」。どちらも意識することで、教師は変化に振り回されずに学び続けることができます。

学び続ける教師でありたい

子どもに「学び続けよう」と言う立場だからこそ、教師自身が学び続ける背中を見せたい。

本を手に取り、語り合い、また実践する。
その一つひとつの営みが、子どもたちに必ず伝わっていきます。

この号のポイント
1. 本を借り、感想を共有することが学びを深める
2. 「学び合い」と『学び合い』は意味が異なる
3. 教師は「現状維持=退化」を意識し、学び続ける必要がある
4. 「不易と流行」を軸に、変化と不変を見極めることが大切

この記事をきっかけに、あなたも学校の本棚から一冊、手に取ってみませんか?

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