次のような対談、納得!
【特別対談】
「ぶれない」ための「しなやかさ」──僕は僕の道をいく
(聞き手:全国紙文化部記者)
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――近年、SNSや周囲の目を気にして、自分の芯を見失ってしまう若者が増えていると言われています。そんな中、あなたが言った「何を言われてもぶれ続けることにぶれない」という言葉が印象的でした。その真意をお聞かせください。
「ぶれない」って、単に頑固であることとは違うんです。
僕は、人の話はちゃんと聞きます。意見も批判も受け止めます。ただ、それで揺れるかどうかは、自分の中に芯があるかどうか。
聞いたうえで、自分の中で選び取る。自分の中の“軸”を信じる。そうやって自分で選び取った道だからこそ、ぶれないし、後悔もないんです。
――なるほど。その「しなやかさ」が印象的ですね。
そうですね。ぶれないためには、しなやかさが必要なんです。
頑なではなく、しなることができる強さ。竹みたいに。しなっても、折れない。
揺れることを恐れていたら、結局は表面的な強さになってしまう。だから僕は揺れますよ。でも、それでも残るものが、自分にとっての「芯」なんです。
――逆に「変えようとしてくる人」の声に、どう向き合ってきたのでしょうか。
もちろん、いましたよ。
「君のやり方じゃ通用しない」とか、「周りに合わせたほうがいい」とか言ってくる人たち。でも、それって結局、相手の価値観に僕を当てはめたいってことなんですよね。
それに乗った瞬間、自分じゃなくなる。だから、聞くけど、従わない。僕の中で響かないことには、動かない。ただ、それだけです。
――それって、場合によっては誤解を生んだり、摩擦も起きませんか?
ええ、実際ありました。
僕のことを変えようとした人からすれば、変わらない僕を見てイライラしたと思います。「なんでわかってくれないんだ」って。中には、僕を蚊帳の外に置こうとした人もいました。
でも、それも仕方のないことだと思っています。誰もが僕の考えに共感できるとは思っていませんし、自分の信じる道を歩くということは、ある種の孤独と向き合うことでもあるからです。
――孤独の中でも、進み続けられる強さはどこから?
僕をこのまま応援してくれる人がいるんですよ。
「無理に変わらなくていい」って、そっと言ってくれる人たち。僕の歩みを急かすことなく、黙って見守ってくれる人たちの存在が、すごく大きい。
だからこそ、お願いしたいんです。僕の生き方を、遮らないでほしい。変えようとしないでほしい。
僕は、変わらなかったんじゃない。変えなかったんです。それが、自分に正直に生きるということだから。そこに誇りがあります。
――他者と関わるなかで「自分を貫く」って、難しいですよね。
周りに合わせることが「優しさ」だとされる時代です。でも、それで自分の輪郭が曖昧になって、苦しくなる人も多いんじゃないでしょうか。
僕は「自分の声」を信じてきました。人の声を聞くためにも、自分の軸が必要なんです。自分が空っぽだったら、相手の声が強く響きすぎて、飲み込まれてしまう。
僕は、僕を信じて、生きていきたい。それが誰かと違っていたとしても、それでいい。僕は、僕の足で、自分の道を歩く。それが僕の選んだ生き方です。
――最後に、あなたと同じように迷っている人たちへ、ひとことお願いします。
周囲に流されるな、とは言いません。
でも、流された先に「自分」がいなかったら、それはきっと寂しい。
自分の声を信じてほしい。
他人の声に耳を傾けながらも、自分の芯を育ててほしい。
「ぶれ続けることに、ぶれない」
その強さは、きっと誰の中にもある。そう信じています。
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