教育

スポーツ指導

ナイト症候群から抜け出そう ――教えない勇気が子どもを育てる

指示が飛び交うピッチで見えたこと先日の女子サッカーのカップ戦。十数チームが参加していました。どのチームを見ても、ピッチの周りには同じ光景がありました。指導者が前に立ち、「こうしなさい」「ああしなさい」。選手たちはそれを聞いて動くだけ。まるで...
教育

教育の構造的課題に挑む:教室環境のデフォルトのシフト

前回の議論では、「自己調整学習」を「深い学び」につなげるためには、教師の「問いかけ」の質を高める、という指導技術の向上に焦点を当てました。しかし、教師のミクロな指導技術の向上だけでは、真の教育理念の実現は不十分です。本稿では、教務主任が提起...
教育

教室環境のデフォルトのシフト:「深い学び」の理念を阻む見えない壁

以前、「自己調整学習」を「深い学び」につなげるためには、教師の「問いかけ」の質を高めることが不可欠である、という結論に達するブログを書いた。しかし、指導技術の向上というミクロな視点に終始するだけでは、真の教育改革は実現しません。私がこの論調...
教育

座席を変えるだけで「幸せな教室」になる

精神科医・樺沢紫苑さんは、「幸せは3つの脳内物質で決まる」と言います。それが、セロトニン・オキシトシン・ドーパミン。この3つは、学校生活の中でも本来なら自然に育まれるものです。たとえば── • 登校時:朝日を浴びて歩くことで、セロトニンが活...
教育

教師は「必死」で頑張っている!カスハラから先生たちを守る「第三者機関窓口」の必要性

⭐︎教師への「理不尽な要求」が教育現場を疲弊させている最近、教師の不祥事に関するニュースを目にすることがありますが、それはごく一部の、0.0...%の出来事です。ほとんどの教師は、日々の授業準備、生徒指導、部活動、そして家庭との両立に文字通...
教育

次期学習指導要領を想う

日本教育学会のシンポジウムで交わされた議論は、次期学習指導要領という「何を教えるか」「どう教えるか」という、いわば「肥料」や「栽培方法」についての真摯な検討だったと思います。おっしゃる通り、指導者の声掛けは肥料、他者からの言葉がけも肥料。こ...
スポーツ指導

あなたの組織の座席配置から見えてくるものとは?

この問いかけは、「教えないスキル」の考え方、つまり自主性や非認知能力を育む環境づくりと、既存の組織の構造的な問題点を鋭く対比して考えさせられるでしょう。サッカーの指導法から示唆される「教えないスキル」は、自分で考え、判断し、行動する力(非認...
教育

教室の「前向き一斉配置」が、子どもの幸せを遠ざけているかもしれない理由

精神科医である樺沢紫苑先生の著書に触れ、私たちは「幸せ」を脳内物質から科学的に理解できるようになりました。先生は、幸せを3つの幸福物質に対応する「三段重」として捉え、明確な優先順位を示しています。1. セロトニン的幸福(健康):心と体の安ら...
教育

1人に届けば、もうそれで十分

よく考えてみると、100万冊売れたら「すごい」と言われる本でも、1億人の中では、たった100人に1人しか読んでいないんですよね。数字にしてみると、急に現実味を帯びてきます。100万人の読者がいるのに、それでも“100人に1人”。つまり、99...
教育

「自由進度学習」以前に変えるべきは、教室のデフォルトだ──樺沢紫苑さんの「幸せホルモン」から考える

昨今、自由進度学習がにわかに脚光を浴びている。しかも「単元内」という枠組みを付けて、従来の授業との折り合いをつけようとする動きも多い。だが、その光景を見るたびに思い出すのは、あのシェークスピアの言葉である。「あなたの言うことは正しい。ただし...